移植手術当日

2020年1月30日 日常
本来の起床時間よりもいくらか早めに起こされて運命の日のスタート。いつもの体温・血圧の測定の後はお腹の仕上げということで浣腸。処置台で打たれて速攻でトイレに駆け込んだ結果はOK。ここで失敗するとさらに追加で打たれて中には3発も打たれた人もいるらしい。

7時過ぎには家族も来て8時にはいよいよ手術室に移動。その道中は先生とか看護師さんとかも入れて結構な人数。そして手術室は朝のピークで10分とか5分刻みで入室していく。家族は入り口まででその後中に入って最初のびっくりは手術室の入り口は一つだけど中は10室以上に別れていてすごい大きい。

手術室に入って手術着に着替えてベッドに寝かされて最初に背中に麻酔の管を入れられて次に腕に麻酔の注射。この時に先生にどのくらい意識が持つのか聞いたら数十秒もかからないと言われたのは覚えているが本当にすぐに意識を失って気がついたのは手術が終わった後。

ちなみに、腎臓移植だと通常はドナーが先に入室(といっても別室だけど)して摘出をして、移植を受ける人はその1時間後に入室になるらしいけど自分の場合腎臓が肥大化してしまい移植をするスペースが無いため摘出することになったため通常とは逆に自分が先に入って摘出を初めてその間にドナーが入室してという流れに。

気がついてすぐにすべて終わったと伝えられ、中には意識が朦朧としている人もいる中でいきなりはっきり喋ったからこれには先生がびっくり。ここまではっきりしゃべる人も珍しいらしい。ストレッチャーに乗せられてまずはレントゲンとかCTのような検査をしてから病室に。移植した患者は数日間は何と個室しかもこの期間は差額ベッド代無し。病室に戻ったはいいが全身管とかセンサーの配線だらけ。右腕と首の付根(透析のカテーテルを入れていたのと同じ位置)に点滴にお腹の中の出血とかを抜くドレンに尿道カテーテル。足はエコノミークラス症候群防止の為ふくらはぎをもみほぐすように圧迫するフットポンプ。左腕には使わなかったけど輸血用に準備した点滴針に脈拍・血中酸素濃度を測るモニターが。口には酸素マスク(ただこれだけは2~3時間で外れたけど)。

そんな状態で移植腎を上向きにする寝返りはだめだから時計周りにわずかに寝返りができるくらい。そして時間が経つにつれて背中が痛み始めてきてこれが段々強くなってくる。背中に入れた麻酔の管はそのまま痛み止めの管として使われて一定量の痛み止めが流れるけどさらに手で追加ボタンを押すと追加できてるものの背中の痛みには全く効かない。

こんな状態で消灯時間をすぎて夜を迎えたけど1時間おきに血圧測定があって満足に寝られない。さらには口の中が乾くから胃腸がほとんど動いてないにも関わらず少しだけのつもりで水を飲んだら戻してしまい看護師さんには怒られるし吐き気はその後も収まるまでにだいぶ時間がかかり数回もどすことに。あとは、何かの用でナースコールをしたかったのだけどあろうことかスイッチを床に落としてしまった時のあのなんともいえぬ絶望感。身動きがほとんどできないのに個室でこれを落とせば看護師を呼ぶ術は皆無。ただ冷静に考えてあと少しで定時の血圧測定だから落ち着いて待って今度は落ちないようにしてもらったけど。

そんな感じで移植日は終わり術後1日目に。始まりの日はこんなに大変だとは思わなかったな。

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