さらば普通車のスペシャリストよ

800形は見た目的には当時の京急伝統とも言える片開き扉・1つ目のヘッドライトなどを残しつつ界磁チョッパの採用など新しい仕組みを取り入れた近代的な面もあるが車内も扇風機が残るなど1000形にも通じる部分があったな。

そんな800形といえば何と言っても低速域での加速力。80kmくらいまでは一気に加速していきその先の加速は鈍る代わりに今度はモーターが唸りを上げていく。そして一気に減速して4扉の威力で乗り降りも短時間で済む。確かに京急の普通車用として特化されただけのことはある。まさに普通車のスペシャリスト。

800形に乗っていて一番すごいと思ったのは会社に向かう時。青物横丁から自転車が使えない時は立会川からバスに乗っていたから特急を平和島で降りて乗り換えるのは800形。特急の後を追いかけラッシュ時にも関わらず駅の停車時間も確実に3ドア車よりも短く済ませて次の駅に向かっていく。

今の京急はホームドアの問題もあるから2・3ドア車に統一したし加速性能も800形よりも銀1000の方が上回っている時代になったからもうこんな普通車に特化した車というのも出ないだろう。まさに最初で最後のスペシャリスト。800形よ長い間お疲れさまでした。