58〜60〜65 進化の流れ
機関車が屋外展示してあるブースで目を引いたのがEF58・60・65の3形式の進化の流れ。EF58は旧型電機の完成形態といっても過言でないし、その一方でEF65は新生能電機の完成版でもある。そして間に挟まれるようにして劇的な進化を遂げた国鉄新生能機関車のパイオニアとなったEF60というわけでその進化の過程がなかなか興味深い。

EF60はデッキなしのボディにバーニア制御・再粘着装置などの新機軸を搭載する一方でノッチは旧来からの手動進段式だったりヘッドライトは国鉄の伝統である1灯ライトであったりそういうところから保守的な国鉄だからEF58さらにはその貨物機であるEF15からは完全に決別できなかったのかなと思ってしまう。そして、それがEF65となると、ノッチの自動進段が採用されているため、起動用の1〜4を過ぎるとあとは、S・SP・Sと自動進段で進んでいける。まさにこれが進化の流れなんだなと思った。

そして愛読書870000kmの軌跡/鉄路100万キロ走行記の著者の宇田 賢吉氏はこの3つの機関車に対していえば、特にEF65には辛口のコメントをしている。自分も憧れだったEF65-500番台(F仕様)の運転席に座ってみたけど意外に足元がせまいようにも感じられたしパネルがあえて比較するなら115-300番台とかのような整然とユニット型になっているわけでもなくてちょっとみにくい場所にあるなと思ったし、何よりも機関車は設計時には2人乗務を前提としていたというから手の届かない所に結構重要そうなスイッチがたくさんあるしこれでは憧れでだけで現実は厳しいなとも思った。そして運転席のレイアウトからすればEF65も機関車の流れから来ているからこうなってより電車の要素を取り入れたりしたEF66が洗練された感じなのも頷けるきがする。

過酷な運用や花形として活躍していた栄光の記録のおかげで運用離脱後に安住の地を得ることができたこの3両もなんだか表情も穏やかになっていて冬晴れの空によく似合っていたな。

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