孤高の急行 みよし 三次〜広島
三次では1分という短い乗り換え時間で余韻を楽しむ間もなく急行みよし3号に乗り換えて出発。キハ58のエンジン部真上のボックスを陣取り発車と同時に友だちに実況中継(笑)。外はいきなり激しい雨が降り出すもそんなのを物ともせず急行みよしはエンジンを吹かして走り出ししばらくしてから刃が落ちて抜けた感じになったディーゼルカー用のオルゴールが流れて車内放送が始まるあたりは2両の短い姿とはいえ急行であることを主張している。

民営化からもうすぐ20年、丹後・砂丘・たかやまといった名門が消えつやまがキハ40系で運転されるようになってからはみよしこそが最後のキハ58で運転される正統派の急行列車ゆえに自分はこれぞ孤高の急行だと思っている。しかも1日4往復運転されこれに通勤ライナー・快速みよしライナー2本で日中はほぼ毎時1本優等列車が確保されているようになっている。車窓は広島にむけてだんだんと開けていき本数も広島口は毎時3本と多くなっている。

降り始めた雨はしばらく走ったところでやんで日がさしてくる。車内はシートの色とかは違うけどほとんどオリジナルのキハ58で空いているから1グループ1ボックスで自分は一人でボックス占領したから足を反対の椅子に乗せてのローカル線スタイルで沈むような感じになるコイルバネ台車に揺られながら広島を目指す。

孤高の存在となったみよしは、それでも自らを急行列車であると主張するような三次を出てからずっと飛ばすというか熱い走りをしてくれる。最高速度85キロ単線の線路規格に駅での徐行と不利な条件が重なっての表定速度58キロは立派。それだけ飛ばしているから揺れるけどそれも心地よい揺れにしてくれるのDT21台車は激しいリズムでジョイントを叩き床下のDMH17Hエンジンからは軽やかな変速ノッチが続いたあとには容赦なく直結ノッチに叩き込んで低音を奏でながら85キロまで目一杯加速していき、ノッチが中立に戻れば独特のアイドリング音が聞こえてくる。途中の交換駅では普通列車どころか快速みよしライナーまでもが交換待ちで一足先に到着してみよしが通り過ぎるのを待つのは急行の証としか言いようがない。時折軽くエンジンを吹かしてから再加速したりするあたりやこの走りっぷりは山陰で乗ったとっとりライナーよりも熱い物を感じてしまうしこれがキハ58系本来の優等列車での走りというのに間に合って感激。もう車齢も高いしあと数年くらいの活躍だけど最後までガンバって欲しいし、置き換えるなら快速格下げでなくて品川のバカ駅員
が無理矢理発券した特急みよしそれもキハ181系にして軌道強化で最高速度も100キロオーバーにしてもちろん国鉄色にすればまた乗るだろうななんてことも考えたりもする。

もっと乗りたいのに早くも広島に到着。とても短くそして感動的だった1時間だったしここまで来た甲斐があったというものだ。

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