波のうえの魔術師を手本に

「波の上の魔術師」、この本を初めて読んだのは株をはじめてからしばらくのこと。一般の人にはドラマ「ビックマネー」の原作と言ったほうがなじみがあるかな？

本の内容としては、文系の大学を卒業しても仕事につかずパチンコで生計をたてているような主人公の白戸の元に小塚という影の勢力や外資ファンドなどとつながりをもつ不思議な老人が現れその秘書としての仕事をはじめそこから株の世界に引き込まれやがて小塚老人とともに株の空売りという形を通じてバブルの頃に過剰に貸付そして返済ができなくなった者へは容赦なく全ての財産を奪い取っていく銀行にたいして復讐をしていく。ただ、その復讐の手段は最近話題にになっている風説の流布やインサインダーめいた手口を使っていき、目的を達成するものの白戸は逮捕され刑務所に入れられ出所してあらたに投資家として独り立ちするところで話が終わっている。読んでいてほろ苦い青春ストーリーでもあるし爽快感も味わえてなかなかの読み応え。

株に対しては自分も相場に参加している一人であるからにはわりとすんなりと内容が理解できるし小塚老人はまさにあらゆる場面で相場に勝ち抜いてきただけに、まさに的確にタイミングを捉えて白戸にアドバイスをだしたり最後の巨大な空売りを仕掛けるときの手口は見ていて感心を通り越して自分もこういう投資が出来たらと思えてくるくらい。

相場とは刻々として変わるものでありそれはまさに波のよう。そんな波に自在にのれたときに味わえる相場師の醍醐味とともにもう1レベル上になりたい。